マフラーの素材と聞くと、まず思い浮かべるのはステンレスではないでしょうか。こちらでは、マフラーの素材として一般的なステンレス製のマフラーについて、その特性についてまとめていこうと思います。
ステンレスマフラーの特徴
- マフラーの中では安価で手に入る素材
- クロムを含んでおり、鉄よりも錆びにくい
- 鉄よりも強度があるため薄くしても耐久性が損なわれない
- チタン製やカーボン製と比較すると重量がある
- 200度くらいでも表面の色が変化する
安価だが硬くて錆びにくい
ステンレスは、正式には「ステンレススチール」という材質です。stainless (=さびない)steal(=鋼鉄)という名前にふさわしく、鉄と比べても錆に強くて劣化しにくいため、美しさを損ないにくいという性質をもちます。
また、クロムやニッケルを混ぜて作られたステンレスは純粋な鉄よりも強度が高いので薄くしやすく、軽さを出せるというメリットがあります。
ステンレスは価格が安いのですが、強度が高く、軽量化もしやすく、劣化もしにくいため、マフラーの代表的な素材として重宝されています。
ただし、あくまでも「鉄よりも軽い」というだけであって、非常に強度が高いチタンや合成繊維を使ったカーボンと比べるとかなりの重量があります。サーキット走行やオフロードレースといったスピード重視のカスタムに、ステンレスマフラーは向いていません。
スチールよりも甲高い音質で、いかにも金属といった雰囲気のサウンドが楽しめることもあって、「これが好き」というバイカーも多いのがステンレスマフラーですね。お値段にも音質にこだわるならステンレスを一考する余地はありそうです。
熱やけしやすい素材
ステンレスは熱が抜けにくい性質を持っているため、ステンレスマフラーは200度程度でも簡単に変色します。ただ、金属磨き剤を使うと簡単に焼け跡を落とせます。
ステンレスは、200度ぐらいの低温でも色が変わりやすいという特性があります。そのため、排ガス程度の温度でもマフラーがしっかりと熱やけをするのです。ちなみにチタンはもっと熱抜けしにくく、美しい青色に焼けることがありますが、ステンレスの場合はたいてい赤さび色に焼けます。
ステンレスは変色する温度が低いので、自分でチタンマフラーのような青色を目指して色付けする人もいます。
たとえ焼け色を間違えたとしても取り返しがつくので、気軽にチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。